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鍵盤の修復

​象牙鍵盤の修復

 象牙を使用した白鍵が使用されているピアノは高価で重宝されます。それは、素材が希少というだけでなく、象牙の機能に由来します。象牙は象の牙を加工したものですが、内部が多孔質となっており、水分を吸収します。なので、演奏中にでる汗を瞬時に吸い取ってくれるので、ピアニストにとっては安定した指あたり、タッチで演奏できるのです。

 当社では象牙鍵盤の漂白、再研磨を承っており、新しい象牙の貼替にも対応しております。ノージョイント(1枚象牙)、ジョイント(2枚象牙)どちらも貼替が可能です。

 また、1枚だけかけてしまったり割れが入っているものも交換できますのでご相談ください。

 貼替の際は、鍵盤を”筬”ごと送っていただく必要がございます。当社で専用の箱を製作しておりますので詳しくはお問い合わせください。

象牙鍵盤の貼替え

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古い象牙の除去

黄色く変色したものや、欠け、割れが入ったものは古い象牙を取り除き、新しい象牙に貼替を行います。

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寒冷紗の張り込み

昔ながらの白にかわに寒冷紗をはり、その上に象牙を貼っていきます。象牙の着きを良くし、色や表面を整えます。

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象牙の貼りこみ

象牙を白にかわで貼っていきます。2枚象牙の場合は前後に別のパーツが使われていますので色や象牙の模様、継ぎ目を目立たないように調整し、貼るには高い技術が必要です。

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整形 研磨

貼替後、側面を削り落とし整形していきます。整形後に表面を平滑にし、光沢を出すために削り、磨きを入れていきます。その際、角を落とさないように注意します。

象牙鍵盤の漂白

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象牙の漂白

象牙は人の汗や皮脂を吸って、酸化することで黄色く変色してしまいます。漂白は薬品を表面に塗り、日光に当て、紫外線の効果で漂白していきます。水分や温度で象牙に“浮き”が出ないよう、注意して作業します。

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表面の再研磨

漂白した象牙の表面は荒れているので、平滑になるように削り、磨きを入れていきます。その際に見える傷もひとつづつ研磨しなおして仕上げていきます。

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